顔の土台もやはり筋肉。毎日鍛えればお金を一切かけずに、何歳になってからでも若返る!

まずは自分の顔に
かまってあげよう

美顔に関する本1冊の中面を編集しました(タイトル・カバーに、まったくかかわれなかったのが残念……)

この本のコンセプトは「高い化粧品も美顔グッズも必要ない! いつも笑顔を心がけるほうが顔は若返る」

ちなみに、化粧品を顔にせっせと塗り込むとシミができるという、葛西 健一郎医師の解説も実例写真付きで掲載しました。塗り込む、つまり皮膚をこすることがシミの原因になるので、マッサージも勧めていません。

その他の関連記事:「洗うのをやめると、アトピー性皮膚炎が治る!美肌になる! 石けんよ、サラバ」

shouchishuppan.hatenablog.com

 


女性の場合、自分自身をかまわなかったり、周囲からほうっておかれたり、つらいこと・悲しいことがあったりすると、顔がグンと老け込むようです。
ある程度年齢を重ねると、家族のことなどで忙しくなって、自分の顔なんてどうでもよくなるケースがあります。

女性の顔を観察していると、「この人は最近不幸なことがあったのかな?」「いつも忙しくて、無表情に違いない」と表情からストーリーが見えてきました。

こうして出来上がってしまった不幸顔や能面顔も、笑顔を作る表情筋を鍛えると、女性らしい魅力をたたえた表情になるのです。

その証拠が以下の写真。

f:id:shouchishuppan:20180622090610j:plain

f:id:shouchishuppan:20180622090638j:plain


本にビフォー・アフター写真を掲載させていただいたのですが、年齢を重ねた女性の顔というものは「やせるとたるみが取れて小顔になる」「整形すればきれいになる」「化粧をすれば化ける」といった単純な話ではないことが一目瞭然ですよね。

美顔トレーニング「顔ダンス」を考案した加藤ひとみさんからは、次のように言われました。
「整形すると、皆さん、同じ顔になっちゃうでしょ? 顔に注射やメスを入れるよりも、自分の顔の筋肉を使って、自分らしい魅力を引き出したほうが、その人の個性が生きると思うんですよね」

きれいになるために、別人の顔になる必要はないということです。
最初のステップは、自分の顔にもっと興味を持つ、自分自身でかまってあげることのようです。

顔ダンスの体験者の一人は、育児と家事で忙しかったため、セミナーに通うことなどなく、サイトを見ながらやり方を覚えてこまめに実行したと話していました。

f:id:shouchishuppan:20180622090722j:plain


つまりは、お金を一切かけずに、自力で美しくなったわけです。
継続することこそ美の力なり。というわけで、次のステップとしては、コツコツと続けることです。

体験者の皆さんからは「夫婦仲がよくなったんですよ」「同窓会で『こんなにキレイだったっけ』と声をかけられたんです」というお話も。
人間関係もグンと好転するし、若い頃以上に魅力的にもなれるようです。

 

美しい人たちは
努力を怠っていない


「顔ダンス」を考案した加藤ひとみさん自身の写真も、この本には掲載しています。

もともと別の雑誌の取材で加藤さんにはお会いしていました。

今思えば大変失礼なのですが、加藤さんの著書でご自身のビフォー・アフター写真を見たときに、「写真だから修正できるよね……」という感想を私は抱いていました。
小学3年生の娘も写真を指さして「ビフォーとアフターが絶対に逆だよ」と断言。

ところが、実際に加藤さんにお会いしてビックリ!
著書の写真以上に若々しいのです。

さらに、取材時に顔ダンスを実演しながら説明してもらいました。
自由自在に表情筋が動く様子を見て、「絶対に整形をしていない。これは本物だ。私もやろう!」と決意した次第です。

顔ダンスをやって実感するのは、普段の生活で表情筋を使っていないため、動きが悪いこと。しかし、毎日続けているうちに、少しずつ上達してきました。

筋肉を鍛えれば80代でも筋線維を育てられることが科学的にわかっています。ですから、年齢で顔の若返りをあきらめる必要はありません。

それに、お金も時間もかかりません。


顔は履歴書。美人だ、ブスだと他人と比べるよりも大事なのは、これから顔の筋肉を使って笑顔で暮らしていき、未来の顔を作っていくことかもしれません。

この本での顔ダンスは、読者の皆さんにすぐに実行してもらえるようにシンプルにしています。立ち読みで十分やり方をマスターできると思いますので、書店で手に取ってみてください(これでは本の宣伝にならない気もしますが……)。

 

 

葛西 健一郎医師によるシミ治療の専門書。

「ヤングケアラー」「ワーキングケアラー」が追い詰められないために、医療の側ができること

2018年4月に診療報酬と介護報酬が同時改定されました。

それに先立ち、厚生労働省が開催した「医療と介護の連携に関する意見交換会では、以下のテーマが検討されています。

●看取り

訪問介護

リハビリテーション

●関係者・関係機関の調整・連携

 

医療機関とケアマネジャー、通所リハビリ事業所、薬局薬剤師などとの連携を進めて、早期退院・在宅復帰、介護予防(要介護状態の維持・改善)、患者の希望に応じた看取り、処方の適正化を、国は推し進めようとしているようです。

 

ジワジワと「施設から在宅へ」介護の場を移行していこうとしています。

 

重度な要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしく過ごしていけるように、医療や介護、生活支援などが一体的に提供される「地域包括ケアシステム」ができるのは、すばらしいことです。

しかし、自宅などで介護を担う「ケアラー」にはどのように影響するのでしょうか。

 

訪問診療も行っているなごみクリニック(熊本県熊本市)院長の亀川寛大医師は「1日に何回も薬を飲ませなければならないことが、介護をしている家族にとって大きな負担になっているケースも多いんです」と語ります。

 

ケアラーにも仕事や学業など日々の暮らしがあります。介護の負担で押しつぶされないようにするために、どのような配慮が必要でしょうか。亀川医師に話を聞きました。

 

家族の介護と仕事や学業を両立させるために必要なことは?

 

健康バランスを崩したり
社会から孤立したりするケアラーが増えている

ケアラーとは、高齢者や障害者などの介護を無償で行っている人たちのことで、主にその家族です。

内閣府の「平成28年高齢社会白書」には「要介護者等からみた主な介護者の続柄をみると、6割以上が同居している人が主な介護者となっている」と書かれています。このことから、ケアラーの多くが同居して介護を行っていると考えられます。

 

住み慣れた家、友達もいる地域で過ごしたいという医療や介護を受ける人の願い。

そんな願いをかなえてあげたいという家族の思い。

少子高齢化による財源不足で、医療や介護の場を自宅に移したいという国の思惑。

 

三者の希望が合致して「施設から在宅へ」という流れができていますが、介護の負担に追われ、心身の健康バランスを崩したり、社会から孤立したりするケアラーが増えているようです。

「ヤングケアラー」「ワーキングケアラー」のように学校で勉強しながら、または働きながら介護し、学業や仕事との両立が厳しい状況に追い込まれている人もいます。

 

在宅介護の場合、おむつ交換・トイレ介助などの「排泄介助」、立つ・座る・歩行などの「移動介助」、食事を食べさせる「食事介助」をケアラーが行います。

 

さらに、介護を受けている高齢者の多くは、認知症やがんなど、なんらかの病気を患っています。そのために、薬を飲ませる「服薬介助」も必要になるのです。医師の指示どおりに間違いなく薬を飲ませたり、薬を嫌がっている状態でどうやって飲ませるのかを考えたり、神経をとがらせているケアラーも多いのではないでしょうか。

 

果たして、薬を処方する側の医師は、ケアラーの負担に気づいているのでしょうか。

薬を飲ませることが介護をする家族の負担に

 

服薬回数を減らす、時間を揃えるなどの配慮は
医師しかできない

亀川医師の印象では、ケアラーの手間を全く無視した処方の指示が頻繁に出されています。

 

「施設や自宅へ帰した後も、入院中と同様に漫然と処方の指示を出す医師が多いですね。起床時、朝食前、朝食後、昼食前、昼食後、夕食前、夕食後、就寝前と、1日に何度も薬を飲むように指示を出しています。また8時間ごと、12時間ごとなど時間指定の場合もあります」

 

外来でも似たような処方の指示が出されているようです。「起床時や就寝前に薬を飲ませなくてはいけないから、そのために家族がわざわざ起きている。1日2回の食生活だったのに、内服の指示が3回だからと、わざわざ食事を3回作り、食べさせている……このような話を聞いたこともあります」と亀川医師は嘆いています。

 

服用回数が多かったり、服用するタイミングが異なっていたりすると「誤薬」のリスクは高くなります。

誤薬とは、誤った種類や量、時間、方法で薬を飲むこと。場合によっては症状を悪化させたり、重大な危機を及ぼしたりします。

 

誤薬して責められるのはケアラーです。

 

「誤薬はあってはならないことです。しかし、その誤りが少なくなるよう、服薬回数を減らす、時間を揃えるなどの配慮は、私たち医師しかできません」と亀川医師は強調します。例えば、胃薬やビタミン剤などを漫然と1日3回指示するのはやめて、ほかの薬と一緒に朝夕の2回にそろえるのです。他の薬剤に変更して、飲む回数を減らすことは可能なのだそうです。

 

 亀川医師は「自分で薬が飲めない人は誰が飲ませているのか。また、自分で飲むことはできても回数が多いと面倒ではないのか。こうした気遣いが医師にも必要ではないでしょうか」と問題を投げかけている。

 

「施設から在宅へ」という流れの中で、マニュアル的ではなく創意工夫に富んだ処方が医師に求められているのかもしれません。

 

 

□プロフィール

亀川寛大(かめかわ・かんだい)

なごみクリニック(熊本市)院長。1972年、鹿児島生まれ、熊本育ちの九州男児。97年、宮崎医科大学(現 宮崎大学)医学部を卒業後、熊本大学宮崎大学付属病院で消化器外科を専攻、鹿児島市医師会病院を経て、2003年、医療法人悠隆会(宮崎県延岡市)に勤務。17年6月より現職。糖質制限指導、間欠的ファスティング指導を行うほか、熊本を中心に全国各地で糖質制限セミナーを実施している。

●WEBサイト:https://toshitsuseigen.biz/category/kamedoku/

 

産後すぐの糖質制限は危ない!? スウェーデンでは救急搬送の例も

糖質摂取量の減らし過ぎは

命の危険さえ伴うことも

 糖質制限がテレビや雑誌など多くのメディアで注目を集め続けています。

 

 過去にも「主食抜きダイエット」「ローカーボダイエット」「アトキンス式ダイエット」「低インスリンダイエット」などとさまざまな名称で、糖質制限はブームを起こしてきました。糖質制限には確かな根拠があるし、ダイエット成功者の報告が多数あります。減量法としてはすばらしいでしょう。

 

 ただし、出産直後の女性については、糖質制限で心身の健康を損なうかもしれません。『マタニティ・ブルー』(誠信書房)では、糖質が不足することで産後うつが引き起こされる可能性があると報告されています。

 

 さらに、スウェーデンでは授乳期の女性が糖質制限によって命の危機に陥り、救急搬送されたと過去に報道されていました。

 

 早く元の体重に戻りたいと、産後すぐにダイエットに取り組む女性はたくさんいます。しかし、糖質の摂取量を減らし過ぎれば心のバランスを崩し、命の危険さえ伴うかもしれません。

 

過剰な糖質制限

「自然の抗うつ剤」が効かなくなる

 

 『マタニティ・ブルー』の著者は、イギリスの婦人科医であるキャサリーナ・ダルトン医師(1916-2004年)。

 

 ダルトン医師は、1953年にPMS月経前症候群)に関する医学論文をイギリスで初めて発表。PMSおよび産後抑うつ症に関する世界的な権威であり、それらの治療・研究によってチャールズ・オリバー・ホーソンBMA賞、アップジョン・フェローシップ、シャーロット・ブラウン賞、ロイヤル・フリー・ホスピタルからのカレン賞、ロイヤル・カレッジ・オブ・ジェネラル・プラクティショナーズからの英国片頭痛協会賞などを受賞しています。

 

 「抑うつ症」とは、気分が沈み、意欲がなく、悲しく不安で絶望的になっている精神状態です。この記事では産後抑うつ症を「産後うつ」と表記します。

 

 産後うつには、果てしない消耗、不合理ないらだち、時間や場所がわからなくなる失見当識、自分の子どもへの拒絶、そして母親の自殺が含まれています。

 

 『マタニティ・ブルー』では、500人の妊婦を対象に産後うつの調査が行われたことが紹介されています。そして500人中7%の母親が重篤産後うつになり、その特徴が「妊娠中にはなやぎ、幸福と生気に満ちあふれた女性」だったそうです。

 

 妊娠期間には全く問題がないと思われていた女性たちが、重い産後うつに陥ってしまったのです。エネルギッシュで明るい人だから大丈夫と安心してはいけません。

 

 1985年にサンフランシスコで行われたマルス学会の大会で、産後うつが3カ月後に発症するタイミングとして以下のものが挙げられていたと『マタニティ・ブルー』で記述されていました。

 

○授乳をやめたとき

○月経が再開されるとき

○ピルの服用を始めたとき

○夜勤の仕事を始めたとき

○体重を減らすためのダイエットを始めたとき

 

 注目すべきは5番目のダイエットです。

 

 どうしてダイエットで糖質の摂取量が減ると、産後うつになりやすいのでしょうか。

 その答えは女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)にあるとダルトン医師は説明しています。妊娠中の女性は、血液中のプロゲステロンが通常の50~100倍と高い数値で見られますが、分娩後数時間で低下。これほど激しいホルモンの変動で、体が混乱しないほうが不思議です。

 

 血液中のプロゲステロンは、プロゲステロン受容体の働きで細胞の中に運ばれます。このとき、細胞内の糖(ブドウ糖)が欠乏していると、プロゲステロン受容体はプロゲステロンではなくグルココルチコイド(糖質コルチコイド)というホルモンを細胞に運び込もうとするのです。

 

 プロゲステロンは自然の抗うつ剤と見なせると、ダルトン医師は語っていました。理由は、プロゲステロンはモノアミン酸化酵素の形成を阻止する働きをするからです。

 モノアミンとはドーパミンノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニンヒスタミンなどの神経伝達物質の総称。ドーパミンは「やる気ホルモン」、セロトニンは「幸せホルモン」と呼ばれています。「やる気ホルモン」「幸せホルモン」の働きを失わせる酸化という化学反応を、プロゲステロンは起こりにくくするのです。

 

 過剰な糖質制限で、自然の抗うつ剤であるプロゲステロンが細胞に運び込まれなくなることが、産後うつを招くメカニズムの1つと考えられています。

 

「あなたのままでいい」という

温かいメッセージを送ってほしい

 

 スウェーデンでは産後に糖質制限を続けていた女性が突然倒れ、命の危険もあったことが、症例報告のオンライン・データベース『Journal of Medical CASE REPORTS』2015年10月1日付で発表されました。

 

 患者は、産後10カ月の息子を母乳で育てている32歳の女性。吐き気と嘔吐、手足の震え、筋肉のけいれん、動悸といった急激な体調の異変を訴えて病院に救急搬送されました。

 

 彼女は摂取する炭水化物の量を1日当たり20g未満にするなど、糖質制限を続けていたのです。体重は4kg減りましたが、体調は著しく衰えていったといいます。

 

 彼女を診察した医師は、体液が酸性に傾く「ケトアシドーシス」の状態で、昏睡して命を落としていたかもしれないと説明。患者の女性は入院3日後にケトアシドーシスから抜け出せたそうです。

 

 国は変わって台湾では、産後すぐに薬を使ってダイエットに取り組んで突然死した女性の例が報告されていました。洋の東西を問わず、産後の無理なダイエットは危険性が高いといえそうです。

 

 日本だと「ママでもアイドル」の「ママドル」が多数出現。「ママでもキレイ」「ママでもスリム」「ママでもキャリアウーマン」といった活躍は喜ばしいことですが、妊産婦に過剰なプレッシャーを与えていないでしょうか。

 

 産前産後のホルモン変動などの知識を女性たちに伝えるとともに、「キレイ・スリムでキャリアがあるママドルになる必要はない。あなたはあなたのままで魅力的」といった温かいメッセージを送ることも、産後うつを防ぐために大切です。

 

 

●参考文献

『マタニティ・ブルー』キャサリーナ・ダルトン 誠信書房


New mother nearly DIES from a low carb diet: 32-year-old developed life-threatening condition after ditching bread, rice and pasta while breastfeeding

http://www.dailymail.co.uk/health/article-3262230/New-mother-nearly-DIES-low-carb-diet-32-year-old-developed-life-threatening-condition-ditching-bread-rice-pasta-breastfeeding.html

 

終末期での「もっと長生きしたい」という思いと「人は死ぬ」という現実を埋めるスピリチュアルケア

ある健康食品を開発した、超有名大学の男性客員教授(当時)を取材したときのこと。

彼は高齢者専門病院の協力を得て、自分の商品を高齢者に摂取してもらい、その様子を動画で撮影していました。

 

動画では、寝たきりになって手足が拘縮し、自分で食事が取れず、お尻などに褥瘡ができている高齢者たちのベッドのそばで、彼は「元気を出してください」と声をかけていました。

健康食品を摂取し始めて2カ月後、高齢者たちの関節が少し動かせるようになった様子(ただし自分では動けず、看護師にされるがままの状態)を眺めながら、彼は満足げに効果を解説……

 

このような内容でした。

 

彼は健康食品の効果を動画で伝えようとしたわけです。しかし、彼の思惑とは別に「長生きすることにどんな意味があるのだろうか……」と考えさせられる内容にもなっていました。

 

『大往生したけりゃ医療とかかわるな 』(中村仁一、幻冬舎新書)や『日本人の死に時―そんなに長生きしたいですか 』(久坂部 羊、幻冬舎新書) といった終末期に関する本には、老後に医療に頼るリスク、つまり「不本意な長生き」について詳しく説明されています。『大往生したけりゃ医療とかかわるな 』は大ベストセラーとなりました。

 

自力で動けなくなったら、今生は終わりとしたい。また、たとえ終末期ではなくても高齢期において、自力で動けなくなるリスクが高いのなら、心肺蘇生は受けたくないから救急車は呼ばないでほしい……

こうした考え方が、40~50代に広まりつつあるようです。

 

 

しかし、もうすぐ死を迎える高齢者には、「たとえ終末期であっても、まだ生き続けたい」と願う人は少なくないようですね。彼らにとって「死は敗北」。決して受け入れられるものではない様子でした。

 

 

最近、ホスピスに足を運ぶ機会があったのですが、看護師は死を迎える人に自ら働きかけようとはせず、静かに寄り添っているという印象でした。ただただ見守り、患者が困っていることにそっと手を差し伸べています。

お見舞いに来る人の中には「もっと治療をしてほしい」と要望を述べる親族もいますが、ホスピスとはそのような場所ではなく、患者も望んでいないと説明しているようです。また、「ガサガサと音を立てるビニール袋を持ち込まないでください」などと、看護師がお願いするケースもあるとのこと。「死とは何か」「ホスピスとはどのような場所であるべきか」という哲学をスタッフが持っていることを感じられました。

私が訪れたホスピスキリスト教系でした。やはり、「死」に対しては「霊性」「高次の精神性」「伝統宗教」といったスピリチュアルな知識を持つ必要があると考えた次第です。

池上彰の宗教がわかれば世界が見える』(池上彰、文春新書)の帯に「宗教は『よく死ぬ』ための予習です。」とコピーがあり、前述の中村仁一医師も終末期の宗教のあり方に言及していました。

 

死の不安におびえるのが人間というものだとしたら、それにこたえられるのは「永遠に健康に、永遠に美しく、永遠に元気に」といったアンチエイジングの商業的文句ではなく、太古の時代から人間がすがってきたスピリチュアルケアではないでしょうか。

 

 

成長や老いとともに変化し続ける自分の体を受け入れ、自分らしく人生を全うさせる準備を重ねていくために、スピリチュアルケアを私たち人間は大事にしてきたように思っています。

息を吐いて、吸う。これが最高の健康法

深呼吸で
心身が緊張する!?

25年にわたってさまざまな健康情報を集めてきましたが、けっきょくは息を吐いて吸うことがいちばん効果的な健康法だと私は思います。

 

「えっ、そんな簡単なことが!?」と怪訝に思われるかもしれませんが、実は呼吸は簡単ではありません。

案外、深く呼吸する方法を知らない人は多いものなのです。

 

とても印象的だったのは、ある総合病院の耳鼻咽喉科医師の深呼吸に関する解説。

 

彼が診察した経験では、耳鳴りやめまいなど、症状を訴えて受診する患者さんの多くが、自律神経が乱れていたのだそうです。

自律神経は、私たちの意思とは無関係に、血流や内臓の動きなどをコントロールしています。

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

緊張・活動のときに優位になる交感神経と、弛緩・休息のときに優位になる副交感神経が、絶妙にバランスを取って、体の働きはコントロールされているのです。

 

余談ですが、自律神経について「交感神経と副交感神経がシーソーのようにバランスを取り」や「交感神経と副交感神経が拮抗して」などと表現されることが多いですね。

しかし、自律神経を研究してきた医師や大学名誉教授の話では、交感神経と副交感神経は力を張り合っているわけではないようです。

「仲のよい夫婦のような関係」と、ある医師は表現していました。

様々な解説がされているということは、自律神経については実はわかっていない部分のほうが多いということです。

 

現在では、自律神経の働きや呼吸の深さなどを計測できる機器があるようですね。

耳鼻咽喉科医師は、患者さんの自律神経や呼吸を計測し、症状の強さなどとの関連について調べていました。

 

そこでわかったのは、「ふだん浅く呼吸している人が深呼吸しようとすると、交感神経が高まる」ということでした。

 

深呼吸は心身をリラックスさせ、副交感神経を優位にするなどと一般に言われています。

しかし、呼吸が浅い人については逆効果になる可能性が高いのです。

理由は、呼吸が浅い人は胸で呼吸をしがちで、息を深く吐いたり吸ったりしようとすると肩が上下するなど力んでしまいます。

言い換えると、おなかで深く呼吸をする体ができていなければ、深呼吸で緊張し、交感神経がますます高まるということです。

 

深く呼吸ができるよう
体を整える

「ヨガでは呼吸が重視されている」と言われていますが、厳密にはちょっと違うようです。

 

体をねじったりひねったりしてポーズを取ることを「ヨガ」と呼んでいますが、ポーズを取るのは「アーサナ」と言って、ヨガの1段階に過ぎないとのこと。

このことは、“ヨーガ行者の王”と呼ばれている男性と、ヨガの指導者でもある耳鼻咽喉科医師から聞きました。

ヨガには8つの段階があるそうです。

最初の段階は、ウソをついたり、暴飲暴食したりしないこと。

次の段階は、感謝し、努力すること。

3つ目の段階が、アーサナ

さらに上の段階が、呼吸とのこと。

 

「ウソをつかない」という最初の段階がとても難しいのではないかと思ったのですが、それはさておき、ポイントは、アーサナよりも呼吸のほうが1段階上にあるということ。

体が整った段階で、ようやく呼吸法に入れるのです。

 

満腹の状態だと、深く呼吸をすることが難しくありませんか。

また、腹筋が弱ければ、深く呼吸をできません。

 

逆を言えば、深く呼吸していると腹八分目で満足できて、腹筋も鍛えら、姿勢がよくなります。

ちなみに、ブレサリアンと言って、食べ物を摂取せずに呼吸だけで生活する人もいるようですね。

知人の話では、ブレサリアンのお坊さんが「うっかり食事をしたせいで、元気が出ない」と言っていたのだとか……。

不食の境地は置いておいて、単純に深呼吸すれば、健康効果が現れるわけではないということは耳鼻咽喉科医師の研究でわかっています。

呼吸を簡単・大ざっぱにとらえないで、どうすれば呼吸が深くなってどんなときに浅くなるのか、正直だと深くなってウソをつくと浅くなるのか、感謝をすると深くなって不平不満をこぼすと浅くなるのか、自分自身で意識することが、実は最高の健康法なのかもしれません。

身近な人が亡くなった後は忙しくなる

今回は、「人が亡くなった後、残された人にはどんな仕事が残されているのか」を説明する本を紹介します。

ベストセラーにもなった『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』(児島 明日美 ほか、自由国民社)。
類書も数多く出版されました。

 

これらを読むと、「自分は自分の力だけで生きている」「自分の命は自分の勝手に扱ってもよい」とは、とても思えないのではないでしょうか。
煩雑ともいえる亡くなった後の手続き。日本に住む私たちはさまざまな制度に守られていて、多くの人や物がかかわって生きているのです。
私たちはこの世にポンと生まれたのではなく、両親にはその両親が、そのまた両親がというように、大昔から今までつながっていることが、戸籍を探してさかのぼる作業で実感できるでしょう。

以下は、『身近な人が亡くなった後の手続のすべて』の内容ではなく、「知恵の木」で独自に調べた手続きです。

f:id:shouchishuppan:20180410125458j:plain

 

亡くなった後の手続き
1.直後行うこと
□医師が作成する「死亡診断書(死体検案書)」を受け取る
  通常、死亡診断書は死亡が判明した日の翌日までに交付される。不慮の事故などで死亡した場合は警察に連絡し、監察医が死体検案書を交付する。死亡診断書、死体検案書は、後に保険や年金の手続きなどで必要となるので、スキャンしておく。

2.7日以内に行うこと
□死亡届を市区町村役場に提出
□火葬許可申請書を市区町村役場に提出(死亡届の提出と引き換えに取得)
□埋葬許可書(火葬場で押印、交付)
  納骨の際に墓地の管理者に提出
□遺体の搬送(安置場所を決める)
□葬儀・納骨の手配
  「喪主や世話役の選任」「日時や場所」「葬儀内容」などを打ち合わせる。
□近親者への連絡
□年金受給権者死亡届の提出
  社会保険事務所、または市区町村の国民年金課に年金証書および除籍謄本を持参。日本年金機構に個人番号(マイナンバー)を収録している人は、原則として、「年金受給権者死亡届(報告書)」を省略できる。
□未支給年金の請求
  年金事務所や年金相談センターに、未支給(年金・保険給付)請求書、年金受給権者死亡届(報告書)を提出。
  必要な物:亡くなった人の年金証書、死亡診断書、亡くなった人と請求者との身分関係を証明できる書類(戸籍謄抄本)、亡くなった人の住民票(除票)と請求者の世帯全員の住民票、受け取りを希望する金融機関の通帳
□金融機関への連絡

3.14日以内に行うこと
□世帯主の変更
  市区町村の戸籍・住民登録窓口で、届出人の印鑑と本人確認できる証明書類を持参。
国民健康保険の資格喪失の手続
  75歳以上ならば「後期高齢者医療資格喪失届」を、死後14日以内に故人が住んでいた市区町村役場へ提出する。
  必要な物:保険証、死亡を証明する戸籍謄本、世帯主の印鑑、本人確認資料

4.できるだけ早く行うこと
□不動産の所有権移転登記の手続き
自動車保険(自賠責・任意保険) 車輌の名義変更
□電気、ガス、水道、電話、インターネット、NHKの名義変更
□NTT、携帯電話の解約
□クレジットカードに関する手続き
□キャシュカードの返却
雇用保険受給資格者証の返還(1カ月以内)

5.落ち着いたら行うこと
□亡くなった方の所得税の準確定申告・納税<税務署>(4カ月以内)
□葬祭費・埋葬料の請求申請<市区町村役場>
  葬儀を行った喪主などが、葬儀にかかった費用の領収書や印鑑を市区町村役場の窓次に提出
□高額療養費の支給(診療月翌月~2年)
  高額療養費支給申請書を市区町村の窓口に提出。病院に支払った領収書、亡くなった方との続柄がわかる戸籍謄本が必要。
□相続の放棄(3カ月以内)
相続税の申告・納税(10カ月以内)
※税務署に相談するとよい。
□生命保険金の請求(2年以内)

6.相続手続きに必要なこと
□法定相続情報証明制度 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00284.html
□証明書の取得
  必要な物:亡くなった方の戸籍(除籍)謄本<本籍地のある市区町村役場>、亡くなった方の出生までさかのぼる除籍・改正原戸籍謄本<本籍地のある市区町村役場>、相続人の戸籍謄本、亡くなった方の住民票(除票)の写し、相続人の印鑑証明書

『女の子のからだの知恵』コラム 他人よりも自分の気持ちを大切に

 周囲の人から認めてもらいたい。他人からの無視に耐えられない。みんなの評価がとても気になる……
 こうした女の子は、笑顔を絶やしません。勉強もまじめにがんばるし、責任感が強く、オシャレにも余念がないし、周りには優しく、気配りもできるでしょう。
 もちろん、笑顔も気配りもすべてすてきなことではありますが、自分の気持ちを置いてきぼりにしていませんか。

 嫌いな人にも笑顔を向けるのは、ただの演技。しかし、演技をすることが癖になり、嫌いな人でも好きだと知らぬ間に思い込もうとして、自分の感情がわからなくなる危険性があるのです。
 言い換えると、自分で自分にウソをついている状態。当然、ストレスがたまります。
 次の項目で当てはまることはありませんか。
□欲しくない物でも、たくさん買ってしまうことがある
□理由はよくわからないが、とても疲れてしまう
□「私はダメだ」と思ってしまいがちだ
□「嫌です」と言えない
□まじめではない人に、猛烈に腹が立つことが多い
□突然、キレることがある
□誰かが怒っていると、「私のせいかもしれない」と不安になる

 一つでも当てはまれば、自分の感情がわからなくなって、本当はつらい状態に陥っていると考えられます。

 思春期で勉強よりも大事なのは、自分と他人の間に境界線を引くこと。たくさんの人から「いいね!」をもらうよりも、自分が楽しめることのほうが価値があるのです。
 そしてもう一つは、演技上手になること。「とりあえず笑っているけど、実は嫌い」「とりあえずまじめな態度を取っているけど、私にとってはどうでもいい」と、表面的な態度と本心とを分けましょう。

 今、周囲にいるのは学校の友達や教師、親、きょうだい、親戚ぐらいではないでしょうか。日本の、とある県の、とある町の、とある丁目という、とても狭い世界。「狭い世界での常識が、広い世界ではとんでもない非常識」ということは多々あります。そんな狭い世界で認められようとして、心をすり減らすのはもったいないこと。

 広い世界にはさまざまな文化があり、「あなたらしさ」を認め、評価する人は必ずいます。ですから、自分の気持ちを置いてきぼりにしないでください。

f:id:shouchishuppan:20180312124620g:plain