『女の子のからだの知恵』おしりの知恵

○おしりも「からだリズム」で変化する

 私たちのおしりの内部には骨盤が、そして骨盤の内部に子宮が収まっています。
 子宮では、ほぼ毎月、赤ちゃんを迎えるためにふかふかのベッドを準備する作業が行われています。そのため、子宮を取り巻く骨盤とおしりも、1カ月の間に大きくなったり小さくなったりしているのです。
 おしりの変化は女の子のからだにとって自然な現象なので、きついズボンを無理にはいておしりを絞めつけないようにしてください。

○骨盤に意識を向けよう

 私たちが生まれたときは、仙骨、尾骨、腸骨、恥骨、坐骨で骨盤は構成されています。そして16~17歳ぐらいになると腸骨、恥骨、坐骨がくっついて、寛骨になります。骨の数は、成長すると減るわけですね。
 骨盤は、植木鉢のように下のほうが狭くなっています。そして、おなかの中に赤ちゃんがいるときや、赤ちゃんが生まれるときは、お母さんの骨盤は広がります。このように、骨盤は状況に合わせて変化するのです。
 女の子のからだでは、骨盤の中に直腸・膀胱・子宮・卵巣が収まっています。赤ちゃんを生むために大事な子宮と卵巣を、骨盤が守っているわけです。
 加えて、背骨の一番下とくっついている骨盤は、上半身と下半身をつないで全身のバランスを調節する役割があります。サルよりも人間の骨盤がはるかに大きいのは、2本足で歩くときにバランスを取るため、骨盤が発達したためだと考えられているのです。
 月経(生理)や姿勢、妊娠、出産など、さまざまな場面で、骨盤は女の子のからだに大きくかかわってきます。

○昔の女性たちは月経血をコントロールしていた!?

 月経を重い気分で受け止めている女の子は多いものです。寝ているときや外出しているときに月経血が漏れないか心配になるし、トイレでは手間がかかります。「月経がない男の子のほうが得しているな」と思うこともあるかもしれません。
 こんなに面倒に思える月経を、生理用ナプキンがない時代に女の人たちはどうやって対処していたのでしょうか。気になりませんか。
 なんと当時の女の人は、トイレで月経血を出していたそうです。おしっこと同じやり方ですね。これを「月経血コントロール」と津田塾大学国際関係学部の三砂ちづる教授は呼んでいます。月経血コントロールは誰にでもできることで、月経の不快感の軽減に役立っているのだそうです。
 また、紙製の生理用ナプキンでかぶれる人は、布ナプキンを使ってみるといいでしょう。分厚い紙製のものと比べるとちょっと心配になるかもしれませんが、月経血コントロールを取り入れると漏れることはほとんどないと、布ナプキンを使っている人から私は聞いています。
 布ナプキンは1枚1000円前後で、インターネットなどで購入できます。外国製の布ナプキンはカラフルで、見た目が楽しいものもたくさんあります。
 布ナプキンは洗って何度でも使えるので、ゴミを増やさず、経済的。
 使用した布ナプキンは、ビニール袋や防水加工されたポーチなどに入れて持ち帰ります。そして、セスキ炭酸ソーダ重曹を溶かしたぬるま湯に一晩漬けます(小さなバケツ1杯分のぬるま湯に、セスキ炭酸ソーダ重曹を小さじ1杯程度入れる)。熱いお湯だとシミになるので、ぬるま湯か水にしましょう。
 漬けおき洗いの後は、石けんでもみ洗いをし、ぬるま湯か水ですすぎます。
 その後は水を搾って、天日に干して乾かしてください。


○おしり温めで便秘・月経痛・痔を改善

 おしりを触ると、ひんやりと感じませんか。
 おしりにたっぷりと脂肪がついていることで、内部にある子宮などを守って冷やさないようにしていると考えられています。言い換えると、脂肪が保温しているというわけです。
 ただ、おしりが冷え切ってしまうと骨盤内部の直腸・膀胱・子宮・卵巣が冷えて、便秘や月経痛、頻尿(何度もトイレに行きたくなる症状)、痔などになりやすくなります。
 こうした症状に悩まされている人は、おしりを温めましょう。
 一番のお勧めは湯たんぽ。手軽に長時間、おしりを温められます。
 注意が必要なのは、汗をかくまで湯たんぽで温めないこと。汗をかくと、逆におしりが冷えるのです。ですから、汗をかきそうになったら、下腹や太ももの上などに湯たんぽを移動させて、おしりの周りも温めましょう。
 そして湯船にゆっくりとつかることも、効果的。のぼせる人は半身浴にしてください。

 寝るときや外出するときに便利なのが、腹巻き。「えっ、腹巻きっておなかを温めるんでしょ?」と意外に思うかもしれませんが、位置を下げて骨盤を覆うように着用するのです。

 毛糸のパンツだと、またの部分が窮屈になったり蒸れたりすることがあります。そしてトイレでも面倒。そんな毛糸のパンツの欠点が、腹巻きにはありません。
 ポイントは、丈が長い腹巻き。手芸が得意な人は、自分で作ってもいいですね。

○「骨盤ぐるぐる」でおしりもおっぱいもほぐれる

 上半身と下半身をつなぐ骨盤には、人間の体の中でも太くて大きな筋肉がつながっています。おしりの筋肉である大殿筋もその一つ。
 骨盤の周囲の筋肉が均等に使われていればいいのですが、脚を組んだり、横座りしたりする普段の癖で、左右・前後で筋肉を偏って使ってしまいがち。すると骨盤が右や左、前や後ろに傾いてしまうのです。
 こうして、骨盤とつながっている背骨もゆがんで、姿勢が悪くなります。猫背になると胸の筋肉が使われなくなって、おっぱいも下がってきます。
 骨盤の周囲の筋肉をほぐす効果があるのが「骨盤ぐるぐる」。骨盤ぐるぐるにはおしりの筋肉はもちろん、姿勢を改善し、胸の筋肉を広げておっぱいをほぐす効果もあります。
 朝、出かける前や、座りっぱなしで疲れたときなどに、骨盤ぐるぐるを行いましょう。「右回しがやりにくいな」「回すときにゴリッと音がする」など、自分の骨盤に意識を向ける機会にもなります。
 ただ、骨盤ぐるぐるでおなかにたまったガス、つまりはおならが出やすくなるので、行う場所を選んだほうがいいでしょう。

[骨盤ぐるぐる]
1 足を腰幅に開いて立つ。このとき、外またや内またにならないようにし、足の指の腹をしっかりと床に押し付ける。
2 ひざを少しだけ曲げて、両手を太もものつけ根に当てる。
3 顔を正面に向け、視点を定めてから、骨盤を前→右→後ろ→左の順に大きく、ゆっくりと回す。足がぐらつかないように、足の指の腹を床に押し付けておく。
4 3を10回繰り返した後、同様に骨盤を前→左→後ろ→右の順に大きく、ゆっくりと回す。

※満腹時には行わない。

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女性の体の知恵

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